新宿某所の、某人気ドーナツ屋。
いつも、ネズミ-ランドのアトラクションかってくらい客が並んでるのだが、
私が丁度バイト終わった頃の時間に行くと、
平日のスターツアーズくらいの待ち時間で買えることが判明した。
流石に1時間とか並んでまでドーナツ買う気はないが、10分かそこいらなら
並ぶ価値がある。確かに美味しいし。
しかも、並んでる間にドーナツ1個、サービスで配られる。
出来たてであったかい。美味い。
だから最近、よくバイト帰りに並んで一つもらって、店内でもう一つ食べながらコーヒー飲んでる。
美味い。
そんなわけですっかり味を占めた栗原は、先日もニヤニヤしながら列に並んでいた。
前には男の二人連れが立っている。
男だけで来るなんて珍しいな、と思っていたら、左のメガネが笑顔でしゃべり始めた。
「ここのドーナツ、すごい美味しいんだってよ。一回来たかったんだ♪」
どうやらメガネくんが甘いもの好きで、友達を連れて初来店したらしい。
周りは女ばかりだし、男一人で並ぶのは少し恥ずかしかったのかもしれない。
ところが連れられて来たもう一人の長身の男、どうも甘いものが得意ではないらしい。
微妙な相槌を打っている。
メガネ「あ、ドーナツ来たよ!並んでるとサービスで一つもらえるんだ^^ やったー♪」
長身「ああ…なるほど…
『この店ではこんな甘いものを売ってますよ』っていう
警告なわけだね」
わけだね、じゃねーよ。
甘いもの得意じゃないどころじゃねえ。明らかに嫌いだろ、こいつ。
メガネ「え?いや、ははは…あ、ほら来たよ!やったー!美味し〜い^^!ね、美味しいでしょ!?」
長身の男は、店員さんに手渡されたドーナツを
明らかに嫌そうに、渋々といった感じでほんの少し齧ると、口を開いた。
長身「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ…
周りの甘いお砂糖がなければまだ…
食べられない、こともない、かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
メガネ。おいメガネ。
何故よりによって、こんな甘味嫌いな男を連れてきた???
ほんのちょっぴり齧ったきり、長身はドーナツに口を付けようとしない。
やがて列の途中にごみ箱があるのを目に留め、長身はおもむろにそちらへ歩み寄った。
ま、まさか!!!
捨てる気か!!この馬鹿うまドーナツを捨てる気か!!!
あああ、どうしよう、勿体な過ぎる!捨てるなら私にくれって言おうかな!?
でも食いかけだよこいつのドーナツ!
流石に知らない人の食いかけは食べれねえよ!
おいメガネー!メガネー!!
そいつのドーナツを奪え!!お前が食ってやれ!!!!!
私が心の中で叫びまくっている間に、
長身はごみ箱に到達。
ドーナツをごみ箱の上にかざすと…
ばさりばさり。
ドーナツに付いた砂糖を、払い落し始めた。
一頻払い終わると、長身はメガネのところに戻り
「うん…まあ、これなら何とか…」
と、明らかに不味そうに、嫌々食べてます感丸出しで齧り出した。
メガネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
おそらくメガネは、長身がまさかここまで甘いもの嫌いだとは知らなかったのに違いない。
「甘いもの苦手?きっと美味しい甘いものを食べたことがないからだよ!
ここのドーナツを食べれば、甘いものにも美味しいものがあるってことを知ってくれるはずだ!」
くらいの気持ちだったのだと思うのですよ。
それが、ねえ…
いやあ、本当にいるんですね。
甘いもの嫌いな人間って…
初めて見たわあ…
列は終りに近付き、そろそろ二人の番になるところだ。
メガネ「俺、このドーナツにしよっと!何食べる〜?」
長身「おえっ…コーヒーだけでいいわ」
メガネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
長身…長身も、
そんなに嫌いなら何故一緒に来た???
いやもう正直ね、そんなに露骨に甘いもの嫌われたり
私の大好物のドーナツを不味そうに齧って、尚且つ砂糖払い落されたりなんかするとね
ちょっと殴りたいよね。
私に限らず他の客だって、
ここに並んでんのは甘いもの好きな人間ばっかなわけですよ、当然。
絶対見てて不愉快だと思うんですよね。
店にも喧嘩売ってるでしょこれ。
わざわざ並んでおいて、
サービスのドーナツ渡せば
「こんなもの買わされるぞっていう警告か」
とか言われ、
砂糖払い落して
「これならまだ食えないこともない」
とか言われ、
レジでは
「こんなもの食えない。コーヒーだけでいい」
とか言われ、
咄嗟にドーナツ挟むトングで突きそうになるわ。マジで。
そんなわけで苛つきながら並んでいたけど、
自分の番になってドーナツ買って座って一口食ったら怒りも氷解した。
美味いわ〜。マジこれ美味いわ〜。
メガネくんは、次並ぶ時はもっと友達選ぶべきだと思った。
終わり。
いつも、ネズミ-ランドのアトラクションかってくらい客が並んでるのだが、
私が丁度バイト終わった頃の時間に行くと、
平日のスターツアーズくらいの待ち時間で買えることが判明した。
流石に1時間とか並んでまでドーナツ買う気はないが、10分かそこいらなら
並ぶ価値がある。確かに美味しいし。
しかも、並んでる間にドーナツ1個、サービスで配られる。
出来たてであったかい。美味い。
だから最近、よくバイト帰りに並んで一つもらって、店内でもう一つ食べながらコーヒー飲んでる。
美味い。
そんなわけですっかり味を占めた栗原は、先日もニヤニヤしながら列に並んでいた。
前には男の二人連れが立っている。
男だけで来るなんて珍しいな、と思っていたら、左のメガネが笑顔でしゃべり始めた。
「ここのドーナツ、すごい美味しいんだってよ。一回来たかったんだ♪」
どうやらメガネくんが甘いもの好きで、友達を連れて初来店したらしい。
周りは女ばかりだし、男一人で並ぶのは少し恥ずかしかったのかもしれない。
ところが連れられて来たもう一人の長身の男、どうも甘いものが得意ではないらしい。
微妙な相槌を打っている。
メガネ「あ、ドーナツ来たよ!並んでるとサービスで一つもらえるんだ^^ やったー♪」
長身「ああ…なるほど…
『この店ではこんな甘いものを売ってますよ』っていう
警告なわけだね」
わけだね、じゃねーよ。
甘いもの得意じゃないどころじゃねえ。明らかに嫌いだろ、こいつ。
メガネ「え?いや、ははは…あ、ほら来たよ!やったー!美味し〜い^^!ね、美味しいでしょ!?」
長身の男は、店員さんに手渡されたドーナツを
明らかに嫌そうに、渋々といった感じでほんの少し齧ると、口を開いた。
長身「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ…
周りの甘いお砂糖がなければまだ…
食べられない、こともない、かな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
メガネ。おいメガネ。
何故よりによって、こんな甘味嫌いな男を連れてきた???
ほんのちょっぴり齧ったきり、長身はドーナツに口を付けようとしない。
やがて列の途中にごみ箱があるのを目に留め、長身はおもむろにそちらへ歩み寄った。
ま、まさか!!!
捨てる気か!!この馬鹿うまドーナツを捨てる気か!!!
あああ、どうしよう、勿体な過ぎる!捨てるなら私にくれって言おうかな!?
でも食いかけだよこいつのドーナツ!
流石に知らない人の食いかけは食べれねえよ!
おいメガネー!メガネー!!
そいつのドーナツを奪え!!お前が食ってやれ!!!!!
私が心の中で叫びまくっている間に、
長身はごみ箱に到達。
ドーナツをごみ箱の上にかざすと…
ばさりばさり。
ドーナツに付いた砂糖を、払い落し始めた。
一頻払い終わると、長身はメガネのところに戻り
「うん…まあ、これなら何とか…」
と、明らかに不味そうに、嫌々食べてます感丸出しで齧り出した。
メガネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
おそらくメガネは、長身がまさかここまで甘いもの嫌いだとは知らなかったのに違いない。
「甘いもの苦手?きっと美味しい甘いものを食べたことがないからだよ!
ここのドーナツを食べれば、甘いものにも美味しいものがあるってことを知ってくれるはずだ!」
くらいの気持ちだったのだと思うのですよ。
それが、ねえ…
いやあ、本当にいるんですね。
甘いもの嫌いな人間って…
初めて見たわあ…
列は終りに近付き、そろそろ二人の番になるところだ。
メガネ「俺、このドーナツにしよっと!何食べる〜?」
長身「おえっ…コーヒーだけでいいわ」
メガネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
長身…長身も、
そんなに嫌いなら何故一緒に来た???
いやもう正直ね、そんなに露骨に甘いもの嫌われたり
私の大好物のドーナツを不味そうに齧って、尚且つ砂糖払い落されたりなんかするとね
ちょっと殴りたいよね。
私に限らず他の客だって、
ここに並んでんのは甘いもの好きな人間ばっかなわけですよ、当然。
絶対見てて不愉快だと思うんですよね。
店にも喧嘩売ってるでしょこれ。
わざわざ並んでおいて、
サービスのドーナツ渡せば
「こんなもの買わされるぞっていう警告か」
とか言われ、
砂糖払い落して
「これならまだ食えないこともない」
とか言われ、
レジでは
「こんなもの食えない。コーヒーだけでいい」
とか言われ、
咄嗟にドーナツ挟むトングで突きそうになるわ。マジで。
そんなわけで苛つきながら並んでいたけど、
自分の番になってドーナツ買って座って一口食ったら怒りも氷解した。
美味いわ〜。マジこれ美味いわ〜。
メガネくんは、次並ぶ時はもっと友達選ぶべきだと思った。
終わり。


